鎌倉、まぼろしの風景。99 
鎌倉、まぼろしの風景。

          
     イメージの翼に乗って中世+近世鎌倉を妄想するページ。

星座早見盤と地形図を持って、鎌倉の地上の星座を探検中です。


自然観察の森からレストハウスを望む

:::::目次:::::

:::Top最新のページ:::

・・・地図上の直線
地図に線を引くとわかる設計
(ランドデザイン)

・・・地上の星座
天体の運行を取り入れた景観

:::1.天平の星の井19Apr:::
:::2.虚空蔵菩薩堂:::

3.霊仙山20Apr:::

:::4.飛竜の都市:::
:::5.分水嶺:::

6.道の意匠:::

:::7.修験道の現在形:::

:::8.鎌倉の白い岩:::

:::9.セキサンガヤツ:::

10.若宮大路のカレンダー:::

11.神奈川県の鷹取山:::

12.鎌倉の正三角形:::

:::13.鎌倉の名の由来:::
:::14.今泉という玄武:::

:::15.夜光る山:::

:::16.下りてくる旅人:::

:::17.円覚寺瑞鹿山の端:::

:::18.鎌倉の獅子(1):::
:::19.望夫石(2):::
:::20.大姫の戦い(3):::

21.熊野神社の謎:::
22.熊野神社+しし石:::

23.北鎌倉の地上の昴:::

24.ふるさとの北斗七星:::

25.労働条件と破軍星:::

26.北条屋敷跡の南斗六星:::

:::27.星と鎌と騎馬民 :::

28.江の島から見る北斗と昴 :::
29.由比ケ浜から見る冬の星 :::

:::30.鎌倉の謎(ひと休み) :::

31.御嶽神社の謎:::

32.塔の辻の伝説(1) :::
33.昇竜の都市鎌倉(2):::
34.改竄された星の地図(3):::
35.すばる遠望(小休)(4):::

36.長谷観音レイライン:::

37.星座早見盤と金沢文庫:::

38.鎌倉の墓所と鎮魂:::

39.ふるさとは出雲:::

40.義経の弔い:::

41.「塔の辻」の続き:::

42.子の神社:::

:::43.松のある鎌倉(1):::
:::44.星座早見盤と七賢人(2):::
:::45.山崎の里(3):::
:::46.おとうさまの谷戸(4):::
:::47.将軍のいましめ(5)井関隆子:::

:::48.ふたつあることについて:::

:::49.万葉集の大船幻影(休憩):::

:::50.たたり石:::

:::51.鎌倉の十三塚:::

52.陰陽師のお仕事:::

53.坂東平氏の大三角形と星:::
54.大船でみつけた平将門:::

55.神津島と真鶴:::

56.鷹取山のタカ
(八王子市と鎌倉市)
:::
57.鷹取山のタカ2(鷹の死):::
58.鷹取山のタカ3(宝積寺):::

:::59.岩瀬、伝説が生まれた所:::

60.重なり合う四神:::

:::61.洲崎神社:::
:::62.語らない鎌倉:::

:::63.吾妻社:::

64.約束の地(小休):::

65.若宮大路の傾き(星の都1):::
66.國常立尊(星の都2):::
67.台の天文台(星の都3):::

68.鎌倉の摩多羅神:::

69.地軸の神(星の道1):::
+++おわびと訂正+++
70.鎌倉と姫路(星の道2):::
71.頼朝以前の鎌倉(星の道3):::

72.環状列石のしくみ
(五芒星1)
:::
73.環状列石の使い方
(五芒星2)
:::
74.関谷の縄文とスバル
(五芒星3)
:::

75.十二所神社のウサギ:::

:::76.針摺橋:::

77.平安時代のジオラマ:::

78.獅子巌の四神
(藤原氏の鎌倉)
:::

79.亀石によせる:::

80.山頂の古墳:::

:::81.長尾道路の碑
(横浜市戸塚区)
:::

82.柏尾川 天平の大船幻想1 :::
83.玉縄 天平の大船幻想2 :::
84.長屋王 天平の大船幻想3 :::
85.万葉集と七夕 天平の大船幻想4 :::
86.玉の輪荘 天平の大船幻想5 :::

:::87.実方塚の謎(1)
鎌倉郡小坂郷上倉田村
:::
:::88.戸塚町の謎(2)
鎌倉郡小坂郷戸塚町
:::
:::89.こぶた山と雀神社(3):::
:::90.雀神社の謎(4)
栃木県宇都宮市雀宮町
:::
:::91.実方紅雀伝説と銅(5)
茨城県古河市
:::

:::92.北鎌倉の悲劇:::

:::93.こぶた山と奈良東大寺:::

:::94.王の鳥ホトトギスとミソサザイ:::
:::95.悪龍と江の島:::

96.海軍さん通りの夕日:::

▲★97.今泉不動の謎:::
98.野七里:::
99.染谷時忠の屋敷跡:::

100.三ツ星とは何か
(またはアキラについて)
:::

:::48.ふたつあることについて:::
101.亀の子山と磐座、火山島:::
102.秦河勝の鎌倉:::
103.由比若宮(元八幡):::
104.北鎌倉八雲神社の山頂開発:::
105.北鎌倉 台の光通信:::
106.鎌倉の占星台:::
107.六壬式盤と星座早見盤:::
:::108.常楽寺 無熱池の伝説:::
:::131.稲荷神社の句碑:::
:::132.鎌倉に来た三千風:::
:::146.幻想の田谷 横浜市栄区田谷:::
150.鎌倉 五芒星都市:::
158.第六天社と安部清明碑:::
159.桜山の朱雀(逗子市):::
160.双子の二子山と寒川神社:::
:::161.ゴエモンの木:::
:::134.ここにあるとは 誰か知るらん:西郷四郎、会津と鎌倉:::
:::166.防空壕と遺跡(洞門山の開発):::

167.地上の銀河と星の王1(平塚市):::
168.地上に降りた星の王2
(鹿嶋神宮、香取神宮、息栖神社)
:::
174.南西214度の縄文風景(金井から星を見る):::

::: 175.おんめさま産女(うぶめ)伝説 (私説):::
176.おんめさまとカガセオ:::

177.南西214度の縄文風景 2
(大湯環状列石とカナイライン)
:::

178.御霊神社と鎌倉
(南西214度の縄文風景3)
:::

179.源頼朝の段葛とカガセオ
(南西214度の縄文風景4)
:::

::: 184.鎌倉の小倉百人一首:::

::: 185.鎌倉の小倉百人一首 2:::

:::156.せいしく橋の伝説:::
:::109.北谷山福泉寺の秘密:::
:::192.洞窟と湧水と天女:::
:::198.厳島神社の幟旗:::


資料集

きっかけ

はじめに

メール* 亀子
ブログ:鎌倉、まぼろしの風景(ブログ)


染谷時忠の屋敷跡          


 横浜市栄区のイタチ川の一帯は、源頼朝が創設
した証菩提寺や秦河勝の創設という光明寺があり、
川の北側には古墳と縄文時代の遺跡が散在する
歴史の深い地域だ。
 中でも稲荷川(いたち川)上流の上郷地区には、
染屋太郎太夫時忠が住んでいたという長者久保
があって、鎌倉には関係の深い地域である。
彼は由比ケ浜にも屋敷跡があり、鎌倉市長谷に
ある甘縄神社を創建した人だ。
奈良の大仏をつくった良弁のお父さんでもある。
塔の辻の伝説や、稚児塚の伝承、廃絶した岡野
観音堂や鷲の宮など、痕跡はあっても伝説の人
である事には変わりがない。
 染屋時忠については、彩流社から2006年に
出版された『図説「鎌倉史」発見』相原精次著
に詳しい。
ここでは地図上で、彼の痕跡を楽しんでみる。

野七里谷の東が源氏ヶ岡、その東が長者久保で
ある。相武隧道の北側のその場所は、昭和30年
代から土地開発が行われていて、明細地図では
ゴルフ練習場になっていた。今は横浜自然観察
の森と、森の家になっている。駐車場があって、
レストランとお風呂の在る美しい宿泊施設だ。
この施設の真下を環状四号線が通っている。
車で通ると、東側にこんなに大きい平地がある
とは、思いもつかない場所である。最高峰は、
森の家の多目的広場(バーベキュー広場)であ
る様に見える。本丸と名付けたい場所だ。
関東の総追捕であったという染屋時忠の屋敷
があった場所がこのあたりだとしよう。
そこは約300人の住人が、常駐できそうな台地
だった。もちろん、土地開発後の姿である。
しかし、明治初期の「迅速測図」にも、森の家の
細長い台地はしっかり描かれている。やはり土地
開発はそこにすでに平地があったからそれを拡張
するように為されたのであって、昔から森の家は
訪れる人にとって美しい場所だったのだ。
参照:歴史的農業環境閲覧システム

さて、いつものように地図に線をひいてみよう。
バーベキュー広場から真西に線を引く。すると
その線は今泉不動尊にあたる。
ということは、同じ北緯に並ぶポイントがまた
増えたという事だ。
参照:37.星座早見盤と金沢文庫
藤沢市の村岡城の南の長福寺。
玉縄城と大船観音が作る七曜紋の中心地。
参照:54.大船でみつけた平将門
天神山の石の祠。
小袋谷の亀甲山成福寺。
横浜市金沢区の金沢文庫の仁王門。
それに今泉公園や和泉橋の七号緑地なども
入る。すべて北緯35度20分24秒にあって、
その最南端は鳥取県出雲市の神戸川に架か
る境橋である。もちろんその橋から出雲大社
まで、道があっただろう、そんな場所だ。
辻堂の神台公園や平塚競技場も通るけれど
私にはO坂小学校やT野自治会館を通ること
の方が興味深い。ここに森の家バーベキュー
広場もまた加わるのだ。

 さて、もう一つ作図。
自然観察の森の山頂148mから藤原房前創
建の長谷観音まで線を引く。同じ長さを北側
に2本ひいて、正三角形を作ってみる。
頂点は横浜市栄区。こぶた山のあたり。
見事な藤原一族の正三角形だ。

もうひとつ。
長者久保という地名は、あちこちにあるけれど、
旧ドリームランド、横浜市俣野公園の北に在る
長者久保から線を引く。自然観察の森の山頂
148mあたりに。それで南側に正三角形の頂
点を求めると、それはどこか。
江の島の山頂60mにあたる。というと、出来過
ぎだろうか。
参照:86.玉の輪荘(天平の大船幻想5)
地図に線を引くと、思わぬ事が待ち受けていて
楽しいのだ。

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  ***亀子***( 29 Jul. 2008-3 May 2012)
 
     

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