鎌倉、まぼろしの風景。80 
鎌倉、まぼろしの風景。

          
     イメージの翼に乗って中世+近世鎌倉を妄想するページ。

星座早見盤と地形図を持って、鎌倉の地上の星座を探検中です。


六国見山の山頂

:::::目次:::::

:::Top最新のページ:::

・・・地図上の直線
地図に線を引くとわかる設計
(ランドデザイン)

・・・地上の星座
天体の運行を取り入れた景観

:::1.天平の星の井19Apr:::
:::2.虚空蔵菩薩堂:::

3.霊仙山20Apr:::

:::4.飛竜の都市:::
:::5.分水嶺:::

6.道の意匠:::

:::7.修験道の現在形:::

:::8.鎌倉の白い岩:::

:::9.セキサンガヤツ:::

10.若宮大路のカレンダー:::

11.神奈川県の鷹取山:::

12.鎌倉の正三角形:::

:::13.鎌倉の名の由来:::
:::14.今泉という玄武:::

:::15.夜光る山:::

:::16.下りてくる旅人:::

:::17.円覚寺瑞鹿山の端:::

:::18.鎌倉の獅子(1):::
:::19.望夫石(2):::
:::20.大姫の戦い(3):::

21.熊野神社の謎:::
22.熊野神社+しし石:::

23.北鎌倉の地上の昴:::

24.ふるさとの北斗七星:::

25.労働条件と破軍星:::

26.北条屋敷跡の南斗六星:::

:::27.星と鎌と騎馬民 :::

28.江の島から見る北斗と昴 :::
29.由比ケ浜から見る冬の星 :::

:::30.鎌倉の謎(ひと休み) :::

31.御嶽神社の謎:::

32.塔の辻の伝説(1) :::
33.昇竜の都市鎌倉(2):::
34.改竄された星の地図(3):::
35.すばる遠望(小休)(4):::

36.長谷観音レイライン:::

37.星座早見盤と金沢文庫:::

38.鎌倉の墓所と鎮魂:::

39.ふるさとは出雲:::

40.義経の弔い:::

41.「塔の辻」の続き:::

42.子の神社:::

:::43.松のある鎌倉(1):::
:::44.星座早見盤と七賢人(2):::
:::45.山崎の里(3):::
:::46.おとうさまの谷戸(4):::
:::47.将軍のいましめ(5)井関隆子:::

:::48.ふたつあることについて:::

:::49.万葉集の大船幻影(休憩):::

:::50.たたり石:::

:::51.鎌倉の十三塚:::

52.陰陽師のお仕事:::

53.坂東平氏の大三角形と星:::
54.大船でみつけた平将門:::

55.神津島と真鶴:::

56.鷹取山のタカ
(八王子市と鎌倉市)
:::
57.鷹取山のタカ2(鷹の死):::
58.鷹取山のタカ3(宝積寺):::

:::59.岩瀬、伝説が生まれた所:::

60.重なり合う四神:::

:::61.洲崎神社:::
:::62.語らない鎌倉:::

:::63.吾妻社:::

64.約束の地(小休):::

65.若宮大路の傾き(星の都1):::
66.國常立尊(星の都2):::
67.台の天文台(星の都3):::

68.鎌倉の摩多羅神:::

69.地軸の神(星の道1):::
+++おわびと訂正+++
70.鎌倉と姫路(星の道2):::
71.頼朝以前の鎌倉(星の道3):::

72.環状列石のしくみ
(五芒星1)
:::
73.環状列石の使い方
(五芒星2)
:::
74.関谷の縄文とスバル
(五芒星3)
:::

75.十二所神社のウサギ:::

:::76.針摺橋:::

77.平安時代のジオラマ:::

78.獅子巌の四神
(藤原氏の鎌倉)
:::

79.亀石によせる:::

80.山頂の古墳:::

:::81.長尾道路の碑
(横浜市戸塚区)
:::

82.柏尾川 天平の大船幻想1 :::
83.玉縄 天平の大船幻想2 :::
84.長屋王 天平の大船幻想3 :::
85.万葉集と七夕 天平の大船幻想4 :::
86.玉の輪荘 天平の大船幻想5 :::

:::87.実方塚の謎(1)
鎌倉郡小坂郷上倉田村
:::
:::88.戸塚町の謎(2)
鎌倉郡小坂郷戸塚町
:::
:::89.こぶた山と雀神社(3):::
:::90.雀神社の謎(4)
栃木県宇都宮市雀宮町
:::
:::91.実方紅雀伝説と銅(5)
茨城県古河市
:::

:::92.北鎌倉の悲劇:::

:::93.こぶた山と奈良東大寺:::

:::94.王の鳥ホトトギスとミソサザイ:::
:::95.悪龍と江の島:::

96.海軍さん通りの夕日:::

▲★97.今泉不動の謎:::
98.野七里:::
99.染谷時忠の屋敷跡:::

100.三ツ星とは何か
(またはアキラについて)
:::

:::48.ふたつあることについて:::
101.亀の子山と磐座、火山島:::
102.秦河勝の鎌倉:::
103.由比若宮(元八幡):::
104.北鎌倉八雲神社の山頂開発:::
105.北鎌倉 台の光通信:::
106.鎌倉の占星台:::
107.六壬式盤と星座早見盤:::
:::108.常楽寺 無熱池の伝説:::
:::131.稲荷神社の句碑:::
:::132.鎌倉に来た三千風:::
:::146.幻想の田谷 横浜市栄区田谷:::
150.鎌倉 五芒星都市:::
158.第六天社と安部清明碑:::
159.桜山の朱雀(逗子市):::
160.双子の二子山と寒川神社:::
:::161.ゴエモンの木:::
:::134.ここにあるとは 誰か知るらん:西郷四郎、会津と鎌倉:::
:::166.防空壕と遺跡(洞門山の開発):::

167.地上の銀河と星の王1(平塚市):::
168.地上に降りた星の王2
(鹿嶋神宮、香取神宮、息栖神社)
:::
174.南西214度の縄文風景(金井から星を見る):::

::: 175.おんめさま産女(うぶめ)伝説 (私説):::
176.おんめさまとカガセオ:::

177.南西214度の縄文風景 2
(大湯環状列石とカナイライン)
:::

178.御霊神社と鎌倉
(南西214度の縄文風景3)
:::

179.源頼朝の段葛とカガセオ
(南西214度の縄文風景4)
:::

::: 184.鎌倉の小倉百人一首:::

::: 185.鎌倉の小倉百人一首 2:::

:::156.せいしく橋の伝説:::
:::109.北谷山福泉寺の秘密:::
:::192.洞窟と湧水と天女:::
:::198.厳島神社の幟旗:::


資料集

きっかけ

はじめに

メール* 亀子
ブログ:鎌倉、まぼろしの風景(ブログ)


山頂の古墳          

 子供の頃、山の頂きにはお坊さんが葬られてい
ると、聞いた。山頂には小石が丸く並べられてい
て、その下に死者が眠っている。と。だから山を
見て、供養をするのだと。
 山頂は鎌倉時代には、すでに馬道になっていて、
僧侶と武士の専用道路に変わっていただろうし、
並べられていた石も、ちりじりになっていただろう。

 神奈川県逗子市にある長柄桜山古墳群は、国
指定史跡になった。緑深い山の山頂に、4世紀の
典型的な前方後円墳が2つ築かれているのだ。
90mもある大型の古墳は、未盗掘であるらしい。
 脚で歩いて、「人工」である様を確かめた研究者
の功績だと思う。明細な等高線にくっきりと出てい
る山頂の古墳型は、航空写真では解らないのだ。
「古墳分布空白地帯」などと言われるこのあたりで、
常識を覆す新発見だそうだ。すばらしい。

 鎌倉市ではどうか。大船に在る六国見山は、山頂
に一段高く土盛りされた展望台があり、ここが古墳
であっただろうと言われている。たくさんの石が表面
にあったそうで、今も丸石の石畳で整備されて、その
面影を残そうとしている。となりには稚児塚があって、
染屋太郎太夫時忠が娘の墓をつくったと言う伝承も
残る。でも、ここは展望台として語られるだけで、古墳
という表示は無い。
 その六国見山の西の離山は、鎌倉覧勝考に、車塚
であろうと書かれている。御所車を横から見た形を
示す車塚とは、前方後円墳の事だ。離れ山は昭和に
なって崩された。古墳型の小袋谷の亀甲山も昭和に
削られている。笛田にも亀の子山があったそうだけれ
ど、こちらも山頂のあった所に戦没者慰霊碑が建てら
れて、山は無い。「古墳分布空白地帯」と言い続けて
来たのはなぜだろう。「鎌倉の古墳」というジャンルは
無視されているように見える。「武家の鎌倉」には、も
ちろん入らない。

 鎌倉の由比ガ浜にある釆女塚からは、すばらしい埴輪
が出土している。弥生時代の埴輪の名品として、歴史
の本には必ずのっている。一度は見たことの在る埴輪
である。でもこの写真を見て、鎌倉市から出土した埴輪
だと知っている人がどれだけいるだろう。奈良や大阪の
物だと、思っているのではないだろうか。釆女塚は今は
和田塚になって、鎌倉時代の遺跡になっている。
次の時代に破壊されたからと言って、古墳が無かった
わけではない。と思う。

さて、逗子市の長柄桜山古墳群は、東西に2つの古墳が
並んでいる。かつて古墳の頂上は石が敷き詰められてい
て、木は無く、遠くから見ると日光を反射して、光っていた
らしい。鏡山、だ。
 相模湾から見ると、ふたつの古墳が一つに重なる位置に
田越川の河口がある。ここから遡上すると、神武寺への
最短距離へつながる。田越川は悠々とした運河である。

その古墳の南東に、これもやはり東西に山頂を持つ二子山
がある。鎌倉の長谷観音の展望台から見れば、二子山は
みごとにお尻形だ。長谷観音から見れば、冬至の太陽が
この間から昇るはずだ。

この二子山の中心から、北に在る円海山まで線を引いて、
五芒星をつくってみた。
1)円海山(横浜市)
2)海上自衛隊(横須賀市追浜本町)
3)二子山(葉山町)
4)飯島岬小坪マリーナの沖(逗子市小坪)
5)亀甲山(鎌倉市小袋谷)
これを長柄桜山古墳群の間の点と、円海山までの距離で
やってみると、
1)円海山
2)K東学園大学(横須賀市)
3)長柄桜山古墳群(逗子市)
4)霊仙山(鎌倉海浜公園水泳プール)
5)旧S竹撮影所、K倉女子大(鎌倉市)

さらに、二子山ー円海山の距離で、七芒星をつくってみた。
1)円海山
2)金沢文庫称名寺赤門
3)海上自衛隊船越庁舎
4)二子山
5)披露山の沖
6)高徳院鎌倉大仏
7)貴船大明神
中心は鎌倉市の十二所果樹園の山頂149m展望台だ。
御蔵島の北でもある。
参照:64.約束の地(小休)

追記:地図の上に七芒星を描くときは、竹ヒゴが7本必要だ。
円周の360度は7で割り切れないので、分度器が使えない。
二子山から円海山までの長さの竹ヒゴを7本、星型に置く。
細長くゆがんだ星が出来たので、竹ヒゴの中心に赤い点を
つけて、もう一度星形に置いてみた。中心に赤い点のある
七角形ができて、七芒星ができた。
竹ヒゴと小刀を持って紙に向かうと、それはまるで筮竹を持
った占い師の様なのだった。作業をしていると、ふと、これは
私一人ではなくて、ずっと以前にも同じ作業をした人たちが
いたのだろうなあと、思う。七芒星のなかに七角形と、きれい
な籠目紋ができていて、ヨーロッパの魔女が描く魔法陣も、
こんなふうだったのかな、とも思った。

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  ***亀子***( 21 Mar.2008 - 28 May 2012)
 
     

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