鎌倉、まぼろしの風景。69 
鎌倉、まぼろしの風景。

     イメージの翼に乗って中世+近世鎌倉を妄想するページ。

星座早見盤と地形図を持って、鎌倉の地上の星座を探検中です。


***

:::::目次:::::

:::Top最新のページ:::

・・・地図上の直線
地図に線を引くとわかる設計
(ランドデザイン)

・・・地上の星座
天体の運行を取り入れた景観

:::1.天平の星の井19Apr:::
:::2.虚空蔵菩薩堂:::

3.霊仙山20Apr:::

:::4.飛竜の都市:::
:::5.分水嶺:::

6.道の意匠:::

:::7.修験道の現在形:::

:::8.鎌倉の白い岩:::

:::9.セキサンガヤツ:::

10.若宮大路のカレンダー:::

11.神奈川県の鷹取山:::

12.鎌倉の正三角形:::

:::13.鎌倉の名の由来:::
:::14.今泉という玄武:::

:::15.夜光る山:::

:::16.下りてくる旅人:::

:::17.円覚寺瑞鹿山の端:::

:::18.鎌倉の獅子(1):::
:::19.望夫石(2):::
:::20.大姫の戦い(3):::

21.熊野神社の謎:::
22.熊野神社+しし石:::

23.北鎌倉の地上の昴:::

24.ふるさとの北斗七星:::

25.労働条件と破軍星:::

26.北条屋敷跡の南斗六星:::

:::27.星と鎌と騎馬民 :::

28.江の島から見る北斗と昴 :::
29.由比ケ浜から見る冬の星 :::

:::30.鎌倉の謎(ひと休み) :::

31.御嶽神社の謎:::

32.塔の辻の伝説(1) :::
33.昇竜の都市鎌倉(2):::
34.改竄された星の地図(3):::
35.すばる遠望(小休)(4):::

36.長谷観音レイライン:::

37.星座早見盤と金沢文庫:::

38.鎌倉の墓所と鎮魂:::

39.ふるさとは出雲:::

40.義経の弔い:::

41.「塔の辻」の続き:::

42.子の神社:::

:::43.松のある鎌倉(1):::
:::44.星座早見盤と七賢人(2):::
:::45.山崎の里(3):::
:::46.おとうさまの谷戸(4):::
:::47.将軍のいましめ(5)井関隆子:::

:::48.ふたつあることについて:::

:::49.万葉集の大船幻影(休憩):::

:::50.たたり石:::

:::51.鎌倉の十三塚:::

52.陰陽師のお仕事:::

53.坂東平氏の大三角形と星:::
54.大船でみつけた平将門:::

55.神津島と真鶴:::

56.鷹取山のタカ
(八王子市と鎌倉市)
:::
57.鷹取山のタカ2(鷹の死):::
58.鷹取山のタカ3(宝積寺):::

:::59.岩瀬、伝説が生まれた所:::

60.重なり合う四神:::

:::61.洲崎神社:::
:::62.語らない鎌倉:::

:::63.吾妻社:::

64.約束の地(小休):::

65.若宮大路の傾き(星の都1):::
66.國常立尊(星の都2):::
67.台の天文台(星の都3):::

68.鎌倉の摩多羅神:::

69.地軸の神(星の道1):::
+++おわびと訂正+++
70.鎌倉と姫路(星の道2):::
71.頼朝以前の鎌倉(星の道3):::

72.環状列石のしくみ
(五芒星1)
:::
73.環状列石の使い方
(五芒星2)
:::
74.関谷の縄文とスバル
(五芒星3)
:::

75.十二所神社のウサギ:::

:::76.針摺橋:::

77.平安時代のジオラマ:::

78.獅子巌の四神
(藤原氏の鎌倉)
:::

79.亀石によせる:::

80.山頂の古墳:::

:::81.長尾道路の碑
(横浜市戸塚区)
:::

82.柏尾川 天平の大船幻想1 :::
83.玉縄 天平の大船幻想2 :::
84.長屋王 天平の大船幻想3 :::
85.万葉集と七夕 天平の大船幻想4 :::
86.玉の輪荘 天平の大船幻想5 :::

:::87.実方塚の謎(1)
鎌倉郡小坂郷上倉田村
:::
:::88.戸塚町の謎(2)
鎌倉郡小坂郷戸塚町
:::
:::89.こぶた山と雀神社(3):::
:::90.雀神社の謎(4)
栃木県宇都宮市雀宮町
:::
:::91.実方紅雀伝説と銅(5)
茨城県古河市
:::

:::92.北鎌倉の悲劇:::

:::93.こぶた山と奈良東大寺:::

:::94.王の鳥ホトトギスとミソサザイ:::
:::95.悪龍と江の島:::

96.海軍さん通りの夕日:::

▲★97.今泉不動の謎:::
98.野七里:::
99.染谷時忠の屋敷跡:::

100.三ツ星とは何か
(またはアキラについて)
:::

:::48.ふたつあることについて:::
101.亀の子山と磐座、火山島:::
102.秦河勝の鎌倉:::
103.由比若宮(元八幡):::
104.北鎌倉八雲神社の山頂開発:::
105.北鎌倉 台の光通信:::
106.鎌倉の占星台:::
107.六壬式盤と星座早見盤:::
:::108.常楽寺 無熱池の伝説:::
:::131.稲荷神社の句碑:::
:::132.鎌倉に来た三千風:::
:::146.幻想の田谷 横浜市栄区田谷:::
150.鎌倉 五芒星都市:::
158.第六天社と安部清明碑:::
159.桜山の朱雀(逗子市):::
160.双子の二子山と寒川神社:::
:::161.ゴエモンの木:::
:::134.ここにあるとは 誰か知るらん:西郷四郎、会津と鎌倉:::
:::166.防空壕と遺跡(洞門山の開発):::

167.地上の銀河と星の王1(平塚市):::
168.地上に降りた星の王2
(鹿嶋神宮、香取神宮、息栖神社)
:::
174.南西214度の縄文風景(金井から星を見る):::

::: 175.おんめさま産女(うぶめ)伝説 (私説):::
176.おんめさまとカガセオ:::

177.南西214度の縄文風景 2
(大湯環状列石とカナイライン)
:::

178.御霊神社と鎌倉
(南西214度の縄文風景3)
:::

179.源頼朝の段葛とカガセオ
(南西214度の縄文風景4)
:::

::: 184.鎌倉の小倉百人一首:::

::: 185.鎌倉の小倉百人一首 2:::

:::156.せいしく橋の伝説:::
:::109.北谷山福泉寺の秘密:::
:::192.洞窟と湧水と天女:::
:::198.厳島神社の幟旗:::


資料集

きっかけ

はじめに

メール* 亀子
ブログ:鎌倉、まぼろしの風景(ブログ)


地軸の神(星の道1)          

+++改訂が必要な部分がありました。+++
+++真ん中の部分を大幅に消してあります。
+++改訂日 2008年2月13日+++

「神奈川の古代道」という調査書を読んだ。
藤沢市教育委員会が1997年に出したもので、
図書館の鉄道・交通の棚にあったので、今ま
で気づかなかったのだ。

  付録の地図があって、神奈川県内の延喜
式に書かれた駅をつなぐ復元駅路が書かれ
ている。そして「条里制想定地域とその方位」
が記入してある。条里制とは何だろう。
古代から中世にかけて使われた土地区画の
ことなのだそうだ。109m間隔で、直角に交わ
る平行線で、土地を区分けする方法だそうだ。

 109m間隔というのは心当たりがある。
 若宮大路と天台ー衣張山ラインの間隔が、
だいたいそのくらいだ。長谷観音ー大仏ー佐
助稲荷ー銭洗弁天という観光ラインが、やは
り若宮大路から109mくらい離れた平行線な
のだ。

 条里制は主に平地にある田の区画に使われ
ていて、その延長上に、山まで線が引かれる
事があるのだそうだ。山頂を目印にして平地
に線を引くと土地区分がし易いからだ。

 つまり、こういうことだ。
中国に倣って、正方形の土地区分を試みた。
整然と並ぶ田は、モダンな国力を示すのだ。
地面に平行線を引くときにどうやったらいいか。
竿を立て、水準器を覗き、北の北極星も入れ
て、3点が一直線になる様に田の畦を作る。
その右手に、竿を立て水準器を覗き、北極星
も入れて、3点が一直線になる様にする。
2本目の畦道ができる。平行線だ。
 星はあまりに遠いので、光が平行線で地球に
届くのだ。これを星ではなく山の山頂をめざし
てやってしまうと、畦は平行線ではなく放射線
状に広がってしまう。

 それで京都も奈良も南北に大路が通っている。
とても理知的なイメージをうける都市である。
自然に人知が打ち勝ったイメージだ。
ところが鎌倉と姫路は都市軸が南北ではない。
27度傾斜した大路をもつのだ。なぜか。
参照:70.鎌倉と姫路(星の道2)

 金沢文庫の図書室には、武蔵御嶽神社の太占
(ふとまに)の法の写真がある。昭和後期の写真
なのだ。古墳時代から続いて来た占いの姿を今
に残している。鹿の肩甲骨を焼いて占うのだ。

 今年は麦は不作になるだろうから少なく蒔く。
いもはたくさん植えるといい。そういう予言を農家
は求めたのだ。農業の神。それが御嶽神社や星
の神の本当の姿なのだと思う。
気温が何度になったら植え付ける。植え付けから
何日経ったら収穫になる。そういう管理で、最大の
収益を上げることができるのが農業だ。管理され
た農業を始めた頃、暦と陰陽師は大切にされた
だろう。でも、どんなに手を尽くしても、最後は自
然が決める。だから、畦道を造るのも、集落を作
るのも、自然に相談して作った。それが星による
道作り、なのだと思う。星は暦なのだから。

  斜めの道を持つ条里制の跡が鎌倉市の岡本や
梶原に見られるのだそうだ。それは北斗の端の、
大熊座のη星ベネトナシュ(破軍)の昇る方角に
傾いだ道なのだ。
 どの本にも星という言葉が出てこないのが、星月夜
の鎌倉市民として、悔しい気がするのだ。
参照:67.台の天文台(星の都3)

二千年も前、天の北極に明るい星は無かった。
北極星は無かったのだ。そのころ、天球の中心に在る
闇を、北斗を目当てに探す事ができた。地軸の指す
位置を知っているのは北斗七星だったから。そんな
古い古い記憶を、鎌倉市の若宮大路とたくさんの小
道は再現している様な気がする。言い換えれば、東
国の古い神話の世界なのかもしれない。
 やがて、天皇をいただく律令国家が中国の帝国に
倣って南北に道のある近代的な都市を造る。
それに対抗して、後に鎌倉時代に、北斗に向かう道
のある町を造った。古い記憶の残る星の町を作った
人が居たのだ。それが誰であったか、みつけた。
気がする。
参照:70.鎌倉と姫路(星の道2)

+++青い字は訂正箇所です。+++

     

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  ***亀子***
( 28 Jan.2008-30May2012)
 
     

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